業務自動化をご検討・ご相談頂く上でのワンポイント

こんにちは、業務自動化の案件相談、業務整理を担当しております、Tです。

今回は、自動化相談を頂く前の準備に当たります、自動化対象の業務選定方法について、
実体験を踏まえてご紹介させて頂きます。

 日々、多種多様な業務を対応されている中で、自動化対象の業務を選定する事は、
大変難しいかと思いますので、以下内容でワンポイントを取り入れて頂けますと幸いです。

判定基準①:業務の頻度・手作業の工数

こちらは、業務自動を選定する上で代表的な選定の基準となり、開発費用の投資対効果を
計るうえで最も重要な指標となります。

作業工数に囚われがちですが、作業頻度にも注目する事で、より正確な判定を行う事が
出来ると考えます。

・A業務⇒ 作業工数:30分  作業頻度:日次 ⇒10時間/月  (30分x20回)
・B業務⇒ 作業工数:2時間 作業頻度:週次 ⇒8時間/月 (2時間x4回)
・C業務⇒ 作業工数:4時間 作業頻度:月次 ⇒4時間/月 (4時間x1回)

上述の場合、1回の作業時間が30分のA業務が最も投資対効果が高い業務となります。

判定基準②:業務内容の複雑性

続いては業務内容の複雑性についての指標となります。
複雑性が高い業務=判断のパターン(条件)が多いと業務とご理解ください。

結論としまして、RPAは複雑性の高い業務には不向きです。

例としまして、エクセルの記入内容をシステムに転記するRPAを作成する場合、
xセルの値が未受注となっている場合は、システムへの登録を行わない。

これだけでしたらシンプルですが、

xセルの値が未受注となっている場合も、システムへの登録を行う、
その際にyセルに記載された文言をコピーし、システム側に貼り付けを行う。
ただし、登録種別が”海外”となっている場合は、yセルではなく、
zセルの文言をシステムに登録しなければならない。

このように、状況に応じてパターンが多様になっていくことで、開発コストの圧迫や
納品後の安定稼働に悪影響を受けます。

従って、対象業務がいかにシンプルであるかという点も判定基準に含めるべきと考えます。

類似業務が多く、判定は難しい場合は、各業務のマニュアル作成・参照した際の、
ページ数などで複雑性を計る事も有効であると考えます。

判定基準③:業務内容の不変性

3点目は業務内容やルールの改定頻度についての基準になります。
RPAは業務内容の詳細を一意に固定して、プログラムを組んでおります。

判定基準②と同様に、エクセルの記入内容をシステムに転記するRPAを運用している場合、
以下が発生するとRPAの異常終了発生や正しいアプトプットの生成が不可となります。

・システムへ登録用のエクセル台帳のフォームが変更となり、
 システムへ転記するセルの位置が変更となった。

・システムへの転記ルールや条件が変更となった。

・システム側のリプレースが発生し、セレクタ(.htmlコード)が変更となった。

これらについては、すべてRPAの改修が必要となります。
改修コストと改修中にRPAが利用できないダウンタイムが発生致します。

従って、判定の際に対象業務がどれだけ不変性の高いものかも考慮すべき要素と考えます。

RPAは開発・納品すればその後、一切メンテナンスが不要になるというものではございません。
ランニングコストを下げるために、こちらの基準を紹介させて頂きました。

判定基準④:繰返し作業に伴う作業者のストレス

最後は定性的な指標となりますが、対象業務を自動化する事により、
作業者が定型反復業務から解放され、どの程度ストレスが緩和されるのか、
または、より専門性が高い業務や、クリエイティブで自動化出来ない業務に、
空いた工数で取組みできるのか、という点も基準に含めて頂きたく思います。

人事的な観点でも専門業務の知見や技術を習得している担当者が自動化可能な定型業務、
反復業務をしている事は人材リソースの有効活用出来ていないと思いますので、
こちらの基準についても考慮の必要性があると考えます。

★まとめ

今回は自動化を行う上での業務選定につきまして、基準となるポイントを数点、
ご紹介させて頂きました。

結論としまして、作業内容の変化が少なく単純明快、作業頻度や工数が大きく、
作業者のストレスが溜まりやすい業務が自動化に最適かと考えております。

全業務の洗出し、一覧化を行ったうえでのこれらの選定ポイントをマトリクス化、
各業務に対し点数をつけることで、自動化に向いているかつ、投資対効果が大きい業務が
正しく導き出せるのではと考えます。

このような形で自動化業務を一度、ご選定した上で、是非、KYOSOへRPA開発の
ご相談を頂ければと思います。ご連絡お待ちしております。

以上です、最後までお読み頂きありがとうございます。