RPA保守作業に必要な実行ログの情報について

皆さんこんにちは。RPAエンジニアのYです。
現在BizRobo!のロボット開発、運用保守を行っています。

RPA保守業務を行うなかで【ロボットの実行ログ】の重要性を日々実感しており、
そのうち特に必要と考える情報について記載したいと思います。

※今回記載する実行ログとは、ロボット開発時に組み込んである業務作業にかかわる情報の記録のことです。

保守作業では、稼働ロボットの実行ログから「正常に処理を行えているか」を監視し、
エラーが発生した場合には「どこでエラーが発生したか」確認のうえ原因調査と対処を行います。

たとえば、稼働ロボットの実行ログが『処理開始』と『処理終了』のみの表示だった場合、
そこからロボットの処理は正しく行われたと判断することは可能でしょうか?

⇒この内容からは処理の中身(状況)を確認することができません。
 異常発生時には別のログが出力されるので問題なし、という見方はできるかもしれませんが
 正確に報告するためには、システムや入出力ファイルの状態も確認する必要があります。

次にロボットが停止してしまったときのログが『エラー発生』のみだった場合はどうでしょうか?

⇒「どこで」「どのような」エラーが発生していたかを把握することができません。
 もし直前の処理に関するログの表示も無かった場合は、
 どこまで処理が進んでいたのかを確認することができないため、
 エラー調査~対処の完了までに多くの時間が必要となります。

上記はかなり極端なパターンでしたが、実行ログの情報に不足があった場合、
RPA保守(ロボット稼働監視、エラー発生時の対処)時の対応に影響が出ることがあります。

そのため、RPAロボット開発の時点で後々の運用において必要になる情報を事前に洗い出し、
ステップごとに適宜記録を行えるよう考慮しておくことが大切です。

例)
 ・ステップごとの処理の成否
 ・エラーの有無(エラーがあれば、詳細情報も出力)
 ・ロボットが処理したインプットデータ件数
 ・アウトプットが作成されているか
 など

ログを出力するタイミングや書き方については、共通のルールにそって組み込み、
開発担当と保守担当の間で共有しておけると、さらに運用がスムーズに行えるようになると思います。

なお、RPAツールにより表示できるログの数に上限があります。
あまりに詳細まで出力すると肝心のエラー発生箇所のログが見られない…
ということが起こりますのでご注意ください。

以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。