業務をRPA化した後の課題
ここ近年で厚生労働省が発表した「働き方改革」により注目を浴びているRPA。
まず簡単にRPAについて説明します。
RPAとは、今まで人間が行ってきた業務をRPAにさせることにより、工数を削減できるというものです。
工数削減だけではなく、業務によっては精神的な面を軽減することも可能にします。
また開発者の目線で説明すると、JavaやVBAなどのプログラミング言語が必要なものと比べて
比較的安易に開発を行うことが出来るといった面もメリットの1つです。
しかし、RPA化をすることは非常にメリットがありますが、
RPAを導入したことで課題を抱える企業も少なくはありません。
これからRPAを導入後にどのような課題があるのかをご説明していきます。
①RPAで何かあったときに対処する人員が足りないもしくはいない
RPAを導入したからといって、そこで全てが完結する話ではありません。
RPA側で何か問題が起こったときに対処する人を確保する必要があります。
(例)Aというシステムを使用するRPAを導入したとします。
それが何らかの影響でシステム全部が変わってしまうとシステムが変わったことにより、RPAは異常終了します。
その際に、RPAを対処する人を開発者に任せっきりにしていたりすると、開発者が異動や退職になったときに
対処できる人がいなくなります。となると、その後の対処する人は急ぎで確保しないといけなくなります。
上記の点で話をすると、そういった時のためにもRPAの開発者と何か問題があったときに
対処できる人を分けておく必要があります。
ただし、対処できる人もRPAの知識やITの知識を多少なりとも持っておく必要があります。
②業務をRPA化して効果が出ているのか不安になる
RPA化したからといって全てがすぐに解決できるわけではありません。
RPA化後、効果が発揮されているかの実感が湧くためには、
開発するまでに念入りに自社の業務を見直す必要があります。
「RPA化 = 業務の自動化の成功」
このワードの意味を間違ってしまうと、確実にRPA化は失敗に終わります。
(例)業務の工数が非常にかかってしまう業務でも、人間の判断が必要な業務を
RPA化してしまうとRPA化には適していないため、自動化した意味が無くなります。
全部が全部RPA化することに対してメリットがあるわけではありません。
上記①と②の課題を解決するためには…?
(1)RPAを理解できる人員を確保
①でお伝えしている通り、RPAに対する知識、またはITに関する知識が多少なりとも必要になります。
【人員を確保する方法】
・社内でRPAの知識をつけるための育成研修などを行う
・外部に依頼を行う。
※上記の【人員を確保する方法】にはお互いにメリットとデメリットがあります。
・社内でRPAの知識をつけるための育成研修などを行う
メリット ⇒ 業務理解があるためRPAの知識をつければ導入後の人員確保がスムーズ
デメリット ⇒ 育成するまでに時間を必要とする
・外部に依頼を行う
メリット ⇒ RPAとITの知識が備わっているため、迅速に対処可能
デメリット ⇒ 業務理解がない
といったお互いのメリットとデメリットが存在します。
自社の環境に見合った人員確保をオススメします。
(2)RPA化する業務選別をしっかりと行う。
RPAはパソコン上で行う定型業務の自動化に適しています。
RPAに適した定型業務とは、
(例)毎日Excelに書かれたデータをWebシステムに登録する作業などを指します。
定型業務であるため、社員にとっては非常に負担になります。
これを自動化すると、社員の負担が減るとともに、社員が行っていた工数の削減にもなります。
業務を選定する際に、予め業務の課題を見つけることが非常に重要になります。
業務課題の一例として、人員不足、業務工数が莫大、人的ミス多発などがあります。
RPA化するためには、自社の業務を見直したうえでRPAに最適な業務を選定することをオススメします。
別観点から
自社のセキュリティ面やインフラなどもしっかりと確認を行う必要があります。
RPAには様々な種類があるため、セキュリティ面やインフラの確認を行う必要があります。
RPAの稼働をサーバーで行うのか、もしくは社員の端末で行うのか
などを事前に確認しておかなければ、RPAを導入した意味が無くなってしまうかもしれません。
稼働環境によっては、ネットーワーク関係でシステムにアクセス可能かどうか、
社員の端末で行うのであれば、RPAの稼働時間は端末が触れなくなるため対処する必要があります。
RPAのツールを選別する必要もあります。
こちらは導入前の話にはなりますが、ツールの選別も非常に重要な役割を果たすことに
なるので、下記の記事を参考にしていただければ幸いです。
下記記事のRPAツールは、BizRobo!とUiPathを比較した説明になります。
以上のことから、業務をRPA化後の課題がどういうものなのかをご認識頂けると幸いです。