検討していますか?RPAエンジニアの教育について
皆さんこんにちは。開発エンジニアのODAです。
現在、RPAを実務で行っていますが、まだまだまだまだ経験が浅く、日々勉強中です。
本記事については、同じ様な所で頭を抱えている方に対して、
少しでもヒントになり、先に進める力となれれば良いなと思い記事にしました!
今回、お話しさせて頂くのは、「RPAエンジニアの教育」についてです。
RPAを導入する事が決まった際に、色々と検討し選定していく必要があると思いますが、
「RPAエンジニアの教育」については検討候補として挙がっていますでしょか。
会社の体制にもよると思いますが、導入当初にRPAを覚えた方がずっと居てくれるとは限りません。
次の担当者への引継ぎ、または新しくRPAエンジニアを育てる必要が出てくると思います。
そういった状況に直面してから対応を検討すると、以下の様な状況が発生してしまうと思います。
▼導入当初のRPAエンジニアが異動となった
↓
▼引継ぎ先の選定や、内容の検討している内に、タイムリミットが近づいてきてしまう。
↓
▼その結果、不十分な内容で引継ぎが終了する
↓
▼その後の運用も不十分になってしまい、正しく運用が行えない。
最悪の場合、RPA運用をストップしなければいけなくなる。
上記は、最悪を想定したケースですが、導入初期から検討していなければ発生してしまう可能性があります。
そうならないためにも、今回はRPAエンジニアの教育について、ご紹介したいと思います。
■RPAエンジニアの教育とは?
RPAエンジニアの教育する内容としては、以下の様なものがあります。
「RPAツールの理解」
→ロボット開発しているRPAツールの理解
「既存ロボットの理解」
→先駆者たちが開発し運用しているロボットの理解。
何か稼働する上での注意点はないか?エラーが出た時の対応方法は? など
「ロボット開発ルールの理解」
→RPAツールごとに開発基準となる資料については、展開されているケースが多いですが、
会社ごとに開発標準を作成し、運用しているケースもありますので、そのルールの理解
「システムごとの開発の癖」
→Excelなど、良くロボット化されるツールは情報がたくさんあるので大丈夫ですが、
その会社のみで使用している基幹システムなどに対しロボット化する際に、何かクセはないかの理解
「ロボット運用方法の理解」
→以降でも説明しますが、推進体制によってロボットの運用方法は変わってきます。
本番で運用する為には、何か特定の部署に対して本番化申請書類が必要なのか?
新規ロボットの開発を依頼する際は、選定書の様なファイルを準備し依頼する必要があるのか?
などの理解
上記は一例ですが、内容を引き継ごうとした時に、引継ぎ先の担当者のスキルにもよりますが、
今まで会社で経験した事がある内容ではなく、1から覚える必要がありますので、
ある程度まとまった時間を準備し教育する必要があります。
■RPAエンジニアの教育時間はどうやって準備する?
まとまった教育の時間が準備できるかどうかは、導入初期に検討する「RPAの推進体制」によって変わってきます。
一例ですが、主なRPAの推進体制の例としては、以下の3つのパターンがあります。
1.集中開発型
→社内の特定の部署、もしくは外注先がすべてのロボットの開発と運用を行う
2.現場開発型
→特定の部署ではなく、ロボット化したい業務を行っている現場がそれぞれ開発を行う
3.ハイブリット開発型
→基本的には現場/特定の部署が開発を行い、難しい内容のロボット開発については、
専門の人材へ任せる
では、RPAの推進体制を切り口に、「準備できる教育時間の違い」についてご説明します。
1.集中開発型
「集中開発型」については、該当の業務を行っている部署が開発を行うのではなく、
特定の部署を設け、そこで集中的にロボットの開発と運用を行う体制です。
[特定の部署を設けている場合]
ロボット開発に特化している為、現場業務がなくRAP関連の業務以外で時間が取られてしまう事が
ありませんので、教育に時間をかけることが出来ます。
(RPA関連で突発的な作業が発生しても、その作業も教育の一環として対応する事ができます)
[外注している場合]
外注している場合は、教育自体を考える必要はありませんので、外注先から提示された
教育スケジュールなどを確認し、フィードバックするだけでOKです。
2.現場開発型
「現場開発型」については、ロボット化したい業務を行っている現場がそれぞれ開発を行う形ですので、教育については、
その現場ごとに次の担当者の選定や、教育スケジュール・内容を検討し、業務の合間をぬって教育していく必要
があります。
RPA業務だけではなく、現場の業務もある為、RPAの教育にまとまった時間を準備するのは難しいかもしれません。
3.ハイブリット開発型
「ハイブリット開発型」は、基本的には現場/特定の部署が開発を行い、難しい内容のロボット開発については、
専門の人材へ任せる形ですので、基本的な部分は②の現場開発型と同様の教育になります。
ただ、専門性の高いロボットについては、引き継ぐ内容が少なくて済みますので、RPAの教育時間は少し短縮できます。
ただ、やはり現場の業務と並行してRPAの教育になりますので、まとまった時間を準備するのは難しいかもしれません。
RPAの推進体制をベースに教育時間の準備可否について、ご説明いたしました。
RPAのエンジニア教育をしやすいのは①の集中開発型で、現場の業務を担当していない分、
RPAに対して特化でき、教育時間の準備がしやすいです。
②の現場開発型や、③のハイブリット開発型については、現場で担当している業務にプラスして、
RPAになりますので、まとまった時間は準備しにくいです。
■まとめ
今回は、「RPAエンジニアの教育」についてご紹介しました。
導入初期に検討する項目として、「どんなRPAツールを使用したいいのか?」や、「費用対効果はどうだろう?」
などは思いつきやすいですが、導入した後の教育について検討する事はあまりなかったのではないでしょうか。
RPA導入を検討されている方がおられましたら、導入後のRPAエンジニアの教育についても、
検討内容に入れて頂き、RPAが長く安定した運用になれば幸いです。