RPA開発者を育成するには?

皆さんこんにちは!開発エンジニア兼RPA開発者講師のYOです。

ここ数年、RPA開発者の育成講師として様々な企業や自治体を回っています。
その数も数十となり、受講者様も数百名を超えました。

今回はそこで出会ったRPA推進のご担当者様、そして受講者様と私自身がやりとりした
経験を踏まえ、お話をしたいと思います。

 

ある日、自身がRPA推進者になったら?

さてRPAを組織に浸透させるためには何をすれば良いでしょうか。
それは様々ありますが、RPAをしっかりと理解し、間違いのない技術を身に付けてもらうことはその一つです。

では一度皆さんのまわりの方々を想像してみてください。
RPAをどれくらいご存知でしょうか?おそらく名前くらいは知っているかもしれません。
しかし実際のところ、その実態を知らない方も多いのでは無いでしょうか。

ここで皆さん、このような状況下でご自身が社内のRPA推進担当者になった(なってしまった?)と考えてみてください。
「さあ、これから社内にRPAを浸透させていこう!」と意気込んではみたものの、各部署の人たちを
「開発者として育成する」ことはなかなかに難しい問題です。

ということで、このRPA推進者の視点で見た「RPA開発者の育成」をキーワードに、
この問題の解決には一体何が必要か、そして何が大切かをこれからお話していきたいと思います。

 

基本的な育成方法

では最初に、この問題を解決するための方法をいくつか見てみましょう。

■その1:eラーニング

メジャーなRPAツールなら、必ずeラーニングが提供されています。
もちろん公式の内容なので、情報は正確ですし、しっかりとやれば基本操作は必ず身につけることができるでしょう。

 

■その2:専門書を読んで学ぶ

これまでに様々な専門書も発行されています。
こちらもeラーニング同様、しっかりやれば基本操作を身につけることができるでしょう。

 

■その3:配信動画で学ぶ

ほかには、YouTubeなどで配信されているコンテンツなどいかがでしょう。
こちらは公式、非公式とさまざまありますが、動画だとわかりやすいですね。

 

いかがでしょうか。
もしすぐれたコンテンツがあれば基礎的な技術はきっと身に付くことでしょう。

しかし、これらはあくまで、RPAの「基礎」を身につけることを中心とした方法である、ということを忘れてはいけません。そう、RPAを実践に活かし、組織に浸透させる上では、まだ乗り越えなければならない壁があります。では一体何が壁となるのでしょうか

 

立ちはだかる壁

■学んだことを本当に業務に活かせるか?

当たり前ですが、学んだことは実践に活かせなければ意味がありません。
基礎的な技術が身についても、実践経験が足りないため、RPAを活かすイメージができるかと言うとなかなか難しいものです。

この解決には何より手を動かしてロボットをたくさん作ること。
これによって実務とRPAを結びつけるイメージが思い浮かぶようにならなければいけません。

 

■正直めんどくさい

もう一つは人の心からきます。そう、めんどくさい、ということです。
先ほどお伝えした3つの育成方法は、すべて個人の努力に依存しています。

もちろん、それが問題なくできる方もいるとは思います。

しかし、RPAをこれから学ぶ方々の大半は通常業務に加え、勉強に割く時間も必要です。
学ぶ人、個人の努力だけに任せていては、途中で挫折してしまうかもしれません。

では、ほかに有効な手段、RPAを実践に活かしてもらい、そしてそれを組織の中へ浸透させる方法はあるのか。

もちろんあります。ここからその方法についてお話をしたいと思います。

 

社内で研修やセミナーを開催する

有効な手段、それは組織としてRPAを身につけさせる取り組みを行うこと。
平たく言えば、社内で研修やセミナーを開催することです。

 

開催するにあたって意識すること

ただ座学のみの一方通行な研修は、先ほど述べた方法と変わりません。
次の点を踏まえて実施することを意識してください。

 

■その1:実践を踏まえた内容にする

まず、研修は実践を踏まえた内容にすることです。
つまり研修では実際にロボットを作ってもらうことを中心に進めましょう。

やはり手を動かすこと、これに勝る勉強はありません。

 

■その2:模範となるロボットを事前に準備しておく

次に、研修で作るロボットは、必ず模範となるロボットを準備しておきましょう。

作成するロボットは受講者に自由に考えてもらうという方法もありますが、
事前に正しく作られたものがあれば、受講者はあるべき形、つまり正解を理解できます。

 

■その3:数をこなす

そして、数をこなしましょう。ロボットを作った数だけ受講者は成長します。

ただ、同じようなロボットではなく、さまざまなテーマでロボットを作ってもらいましょう。

もし良いテーマが思い浮かばなければ、実際にご自身がよく使うパーツを使ったものを考えてみるか、
もしくは事前に受講者の業務をヒアリングし、それがイメージできるものを考えてみましょう。

 

■その4:RPA推進者が主導する

RPAを社内に浸透させていくには、心構えも大切です。

まず、推進者の側で大切なことは、学ぶという行動を受講者の努力だけに任せず、
常にRPAを推進する側が主導していくことを常に意識して取り組みましょう。

 

■その5:受講者に当事者意識を持ってもらう

そして受講者の側。こちらは、当事者としての意識を持つことが何より大切です。
しかし、これは推進者の側からアクションを起こさなければいけません。

伝えるべきことは大きく2つあり、まずは現状の把握。
なぜ、今RPAが必要なのか、これを正しく理解してもらうことです。

そしてその上で、組織がRPAで達成したい目標を伝え、受講者側にしっかりと当事者意識を持ってもらい、
両者が一体となって取り組むことを心がけましょう。

 

■その6:受講者を新たな育成者として活躍する場を与える

また、可能ならば、その受講者が新たな育成者として活躍できるようにしていきましょう。
これによって、開発者が次の開発者を育てるという、明るい未来がやってきます。

これらが意識できれば、RPAを活かす開発者を育成し、そして組織に浸透させていくことができるでしょう。

 

さて、今お伝えした内容ですが、実はこれらは弊社が取り入れている方法です。
今日もまた、新たな開発者、そして次の育成者が育っています。

皆さん、あらためてRPAを学ぶこと、そして、浸透させることは、一筋縄ではいきませんが、
RPA開発者の育成はその鍵となります。必ず掴み取ってみせましょう。

 

最後に

いかがでしたでしょうか?
今回はRPA推進における開発者の育成方法についてお話させていただきました。

また弊社のKYOSOPRAS+では、RPA導入をお考えのお客様へ向けた教育サービスも提供しております。

経験豊富な講師を派遣し様々なノウハウを皆様へ提供可能ですので、
もしご興味がありましたらぜひ弊社にご相談ください。