導入前に知っておきたい、RPAが苦手なこと

こんにちは。開発エンジニアのSUです。

少しずつ暖かい日が増え、過ごしやすい時期となってまいりました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、これまでRPAに向いている業務や得意とする領域について発信してきました。
今回は逆にRPAが苦手とする業務についてご紹介したいと思います。

これから挙げる業務については決して開発不可能というわけではありませんが、
これまでの経験から相当困難かつ工夫が必要な内容となります。

該当する部分は自動化対象外にしたり、RPAに適した手順に変更可能かをご検討ください。

なお、RPAは日々進化しているため、今後改善される可能性があります。

 

1.高度な人の判断を要する処理フロー

これはよく耳にする内容かと思われますが、RPAは予め定義したルールに従って
繰り返し処理を自動化するツールとなります。

ルールが定義されていればどんなに複雑なものでも処理可能ですが、
定義されていないものを柔軟に対応することはできません。

自動化にあたっては、選択範囲や判断基準を網羅することが重要です。

しかし、今後RPAにAIによる自動学習機能が加わることで、
定義していない選択範囲から最終結果が最適になるような選択が
可能になることが期待されています。

 

2.手書き文字の認識

基本的にどのRPAツールにも画像認識機能は備わっていますが、
画像から文字を認識する機能はまだまだ弱い部分となります。

よくあるのが、手書き資料をスキャン取込してデータ化したものを処理する場合です。

人が見ればすぐわかる内容でも、文字の字体や線の強弱により、
RPAが一致判断や読み取ることは困難を極めます。

専用のOCR製品との組み合わせや手書きからデータ入力への変更などをご検討ください。

 

3.リモート環境への操作

リモートデスクトップやVMwareなどを使用して
外部環境の操作を自動化する際も開発が難航する可能性が高くなります。

開発ソフトが入っているローカルPC上では開発で必要な要素は簡単に取得できますが、
リモート接続した先の要素を取得するのは容易ではありません。

ネットワーク環境による遅延や接続切れなども考慮しなければならない為、
なるべく自動化したい業務端末に直接RPAツールを導入することをお勧めします。

 

4.PCスペックやネットワーク環境が悪い中での業務

こちらはおまけ的な内容となりますが、
RPAの安定性はプログラムとしての完成度に加えて、
PCスペックやネットワーク環境にも依存します。

また、開発においては通常は不要な判断・処理待機を設けたり、
テストにかかる工数も大きな増加が見込まれます。

是非、ネットワーク環境の重要性をご理解いただき、
RPAメーカーの推奨スペック以上での導入をご検討ください。

 

◆さいごに

RPAは非常に便利で大きな効果が期待できますが、
導入すれば何でも簡単に自動化できるという訳ではありません。

RPAが得意なこと、苦手なことを理解して、上手に使いこなして頂ければ幸いです。

「KYOSO PRAS+」では自動化に関するあらゆるサポート体制が整っております。

是非、お気軽にご相談ください。