RPAとAIの関係性① ~現状から少し先の未来~
■少し先の未来
皆さん、如何お過ごしでしょうか。事業部長の原戸です。
新年度が始まり半月ほど経ちますが、昨年同様今年もコロナの影響もあり、
入社式や入学式等の恒例行事もリモートや縮小化された形で参加された方もいらっしゃると思います。
前回のブログから約2か月経過し、世間はまだコロナの影響を受けつつもワクチン接種が開始されるなど、
少しずつ変化が出てきております。
更にこれからの2か月後はワクチン接種も進むでしょうし、オリンピックも近くなるにつれて開催可否含めて、
世間の状況がどう変わっていくかが非常に気になります。
自身も今後の世間動向を予測しながらビジネスに繋がる効果的な行動をしていきたいと考えております。
■AIを活用した未来予測の現状
さて、前段で近い先の未来の予測をしながら、と記述しましたが、
実際に現在のテクノロジーにおいてAIを用いればある程度未来を予測することが可能です。
AIというと例えば、Siriを代表とするスマートアシスタント等のイメージもあると思いますが、
画像を解析しそれが何であるか判断する画像認識や、人の話を聞いて理解する自然言語処理など、
人間が可能なことを機械にも実現させようという方向性で使われたりもしています。
他にもビッグデータを分析し、物事の関係性を明らかにしたり、未来を予測したりするなど、
人間の処理能力では不可能なことを実現するためにも用いられます。
その中でもデータを活用しながら予測するものをAI予測といいます。AI予測は様々な用途で活用可能です。
例えば、商品の需要を予測できれば、供給不足や過多を防止し、人材やコストの無駄を最小限にできますし、
機械の故障発生を予測できれば、適切なタイミングでメンテナンスを実施し、故障による損失を防げます。
病気の発生を予測できれば、病気が進行する前に、治療を受けることが出来、より長く健康でいられます。
今まさにコロナの感染者数の予測や人の行動量等はAIで分析されていたりもします。
■RPAとAIの関係性
上記のようにAIは近い未来の予測可能なテクノロジーであり、且つ人間の処理能力を超える事が出来るテクノロジーでもあります。
では、お気づきの方も多いとは思いますが、RPAとAIが組み合わさることにより自動化が更に
スケールするのではと考えられるのは当然です。
RPAに携わっている方はご存じかとも思いますが、RPAには三段階の自動化のレベルがあるとされています。
※以下図参照
現在活用されているRPAの多くは「クラス1」に含まれる情報取得や入力作業の定型作業での活用が中心となります。
ただ、最近ではAI-OCRをはじめRPAとAIの技術を用いることにより非定型作業の自動化を行なう「クラス2」の事例も多くあります。
AI-OCRは主に紙を中心として業務を行なっている業界や自治体での導入が非常に進んできているのが実態です。
コロナ禍の背景もあり、リモートでの業務が進むにつれて押印自体もデータ化されている流れのなかで、
ペーパーレス、もしくは紙のデータ化という流れは必然と考えられます。
AI-OCRに関しては次回のコラムでもう少し具体的に記載したいと思います。
■これからのRPA:インテリジェントオートメーション(IA)
RPAとAIの関係性を前段で記載しましたが、今後のRPAの進化形として恐らく「クラス2」に定義されている
利用技術に近しい、インテリジェントオートメーション(IA)としての活用が期待されます。
インテリジェントオートメーション(IA)とは、RPAとAIを組み合わせ、
高度なレベルの人の判断や複雑なプロセスを要する領域を自動化する手法です。
インテリジェントオートメーション(IA)を導入することにより、単純作業だけでなく、
高度な判断や意思決定を含めて、あらゆる業務の自動化することが可能となります。
現状においてはインテリジェントオートメーション(IA)は非常に高度な技術領域であり、
かつ高価なものでもある為、RPAほど浸透度も低く未だ活用事例はそこまで多くない状況です。
しかしながら、今後近い未来を考えた際、時代の転換期をまさに今迎えているタイミングでRPAはもちろん、
AIの活用やインテリジェントオートメーションの導入は加速度的に進んでいくのではと考えております。
少し先の未来の予測をしながら日々の行動に繋げたいと思います。