コラム:RPAの独自性は中小企業で活きる




最近のRPA事情はどうか、数年前と比べて変わったでしょうか。

お客様の声を聞く限り、目まぐるしくツールはアップデートされているものの、それほど変化は無い様に思えます。

その実、RPAはその人気を落とすことなく、今も尚ソリューションを拡大しています。
その中で一際目立つ事があります。 中小企業が続々RPAの舞台に上がってきているのです。

私の感覚ではRPAは決して安いものではなく、しかも導入によるROIは、企業の業務内容、
体制、コンサルティング能力により大きく変動します。

つまり効果が不明瞭という事になるわけですが、大手企業が進んで導入に踏切ったことにより、
今ではその事実も公のものとなっています。

なぜ中小企業のRPA導入がここに来て動き出したのか。

政治、経済的な理由は兎も角も、そこに影響しているRPAの独自性と、
私なりの解釈をお話したいと思います。

 

-RPAの独自性「オペレーションの自動化」

総務省「労働力調査」によると、2018年において非正規雇用者数は2165万人、非正規雇用者比率が38.3%と年々増加しています。

比例し、人材の移り変わりが増え、業務プロセス引継ぎ頻度の増加、属人化の解消と引き継ぎコスト削減が求められるようになり、
業務プロセスの自動化だけでなく、オペレーションの自動化が必要となっています。

オペレーションの自動化とは、主にマウスとキーボード操作でできる
フロントエンド操作を自動化する事で、RPAの本業です。

更にオペレーション自体を自動化するメリットは、システムを導入するより単純、安価であり、
導入済みのシステムを選ばず自動化できること、 本業支援の単一業務にRPAロボットを労働者として配置できるなど、
中小企業の生産性向上における規模の弊害を打開する光明となり得るのです。

 

-RPAの独自性「多種多様な自動化方法が可能」

自動化と一言で表しても、現代の技術ではスクリプト、マクロ、ETL、BIツール、WEBスクレイピングなど様々な方法があり、
その殆どが業務で使用しているシステムに既に組み込まれていないと機能させることができません。

組み込むにも、システムのリプレースが必要であったり、企業が育んできた独自の業務プロセスを組み込むには、
多大なコストが掛かってしまいます。

RPAはこんな悩みを、丸っと解消してくれるツールだと言えます。

RPAは人の動作「オペレーション」を自動化する事を目的とされているため、独自の業務プロセスを崩すことなく導入が可能であり、
その方法もスクリプト、マクロは勿論、導入済みシステムへのインプットや、WEB上のサイトを利用した自動化まで、
多種多様な自動化方法が1つのツールで可能となれば、そのコストの低さは導入に影響をあたえるに足ります。

私個人としては、業務の支援こそRPAの真価であり、中小企業におけるRPA導入はその独自性を活かす場だと感じています。

「大手企業がシステムで効率化するような定型業務をオペレーションレベルで自動化し、従業員を創造性の高い業務へシフトさせる」

「細切れにある小さな業務を自動化し、RPAロボットに仕事させることにより、規模の経済による優位性を創る」

など、RPA開発、運用を内製化しなければ大きな効果を得ることは難しいですが、中小企業×RPAの未来はまだまだ動き出したばかりです。

 

エバンジェリスト 伊藤 崇峰