【運用しやすいロボット】実はロボットに仕事をさせられていませんか?
こんにちは 運用を担当しておりますKです。
RPAの運用に携わっておりますが、年末および期末は大忙しです。
私の職場では500個以上のロボットを日々運用しておりますが、年末(期末)はこのロボット達の、
来年(来期)の実行スケジュールが決まる時期であり、ユーザーから色々なフォーマットや色々なタイミングで
いただける独自のスケジュールを苦労しながらRPAスケジューラに登録していくという仕事が発生します。
スケジュール決定から、スケジュール登録までの流れになります。
この作業だけでも、ユーザー、運用担当者の工数がかかり確認や報告のコミュニケーションが発生します。
また、工程の中で工数だけではなく、下記のような課題も発生します。
なんか、ロボットに仕事を任せているはずなのに、ロボットの為に仕事が増えている、
そんな感じに思えてきます。
この問題を解決する方法はないのでしょうか?
私が管理させていただいたロボットの中にこの問題を解決してくれるロボットがありましたので
ご紹介させていただきます。
各ロボットに稼働カレンダを持たせましょう。
これは、ロボットにEXCELなどで作成した稼働カレンダを持たせて、
ロボットがその稼働カレンダを見て稼働するかしないかを判断させるものです。
例えば、実行開始時刻は毎回同じですが、実行する日が複雑な場合は下記のようなカレンダを用意します。
RPAスケジューラでは、ロボットAを毎日決まった時間に実行するようにスケジュールします。
ロボットのロジックでは稼働カレンダを見に行き稼働(〇)・非稼働(×)をチェックするロジックを入れます。
ロボットは、実行されるとまずは上記の稼働スケジュールを参照し、本日が稼働日(○)かどうかを確認します。
稼働日でない場合(×)はロボットはそのまま処理を終了します。
平日に実行というスケジュールが出来たとして、会社独自のお休み(創立記念日など)をスケジューラでは設定できず、
泣く泣く毎日同じスケジュールを使えずに個別に対応した人には目から鱗かと思います。
なお、この稼働カレンダーをユーザーがアクセスできる場所に設置することにより、
ユーザーは、ロボットの稼働スケジュールが変更になった際にも独自に変更が可能であり、
運用担当者に対して変更の要望を出したり運用担当者はスケジュール登録するなどの工数も必要ありません。
また、前出の課題も解消されます。
さて、上記では単純なスケジュールのパターンのみを紹介してきましたが、
ある程度複雑なパターンでも同様の方法が使えます。
<ロボットの稼働開始時刻が日によって変わる場合>
RPAスケジューラでは、ロボットAを10:00、12:00、17:00で毎日実行するようにスケジュールします。
ロボットのロジックでは実行時間を判断したうえで稼働カレンダを見に行き稼働・非稼働を判断するロジックを入れます。
ご紹介したように、とても良い仕組みですが、いくつか注意点があります。
※注意点※
本仕組みを行う上で、下記のような場合は注意が必要です。
・実行開始時刻に規則性が無い場合
(カレンダー、カレンダーの確認ロジックが複雑になる為)
・ロボットの稼働数を集計している場合
(非稼働日も稼働カレンダ確認の為にロボットが実行されるために集計方法に工夫が必要)
・ロボットの実行時に稼働カレンダを更新しないようなルール・仕組み作り
(ロボット稼働中に稼働カレンダを修正するなどでロボットの稼働に影響する可能性がある為)
いかがだったでしょうか?
ユーザー自身でスケジュールの管理が行え、運用担当者はシンプルで間違えにくいスケジュールの
登録が行えることからストレスが少なく、最小限の工数でロボット運用ができます。
ロボットが出来た後の運用まで考えたロボットの設計、ロボットの作成を行うことで、
より多くの方がRPAを利用されて行くことを願っております。