実は・・・簡単そうに見えて難しい交通費検索のRPA

皆様こんにちは。RPAエンジニアのTです。
RPAエンジニアを始めてそろそろ4年半という年月になります。
あっという間ですね。もうこんな時間RPAを触っていたなんて・・・

ということで!
今回は、簡単にそうに見えて実は何かと難しい交通費検索のRPAについてお話したいと思います。
私自身が実際に経験したうえでお話させていただきたいと思います。

現在、交通費検索をRPA化しようとしている人に見て欲しい内容になります!
最後までご覧いただけると幸いです!

【初めの第一歩でよく使用されるRPA】

RPAを始めれば必ず誰しもが通ってきたのが、この交通費検索のRPAではないでしょうか。

よくお題として挙がるのは、Excelに記入された交通費データ(出発駅、到着駅)を
交通費検索サイトで検索して、最安値運賃を取得し、サイトから取得した運賃を
Excelに記入するというものではないでしょうか。


>>画像引用:駅すぱあと https://roote.ekispert.net/ ルート検索結果 より

たしかに、RPAの初めの第一歩としてすごく重要な項目がたくさん盛り込まれています。
→文字入力、データ抽出、クリック操作、Excel操作など

今までRPAや、そもそも開発業務自体に触れてこなかった人も、
交通費検索は1度は行ったことがあると思います。

すごく理解しやすい点やイメージを掴みやすい点を踏まえるとすごくいいお題だな~と。

しかし!一番初めに扱うものだといえど、実際の業務でこのRPAを開発するとなると、
開発者はもちろん、ユーザーにとっても悩ませる項目があります。

【悩ませる内容 その①】駅名の重複

よくある話ではあるのですが、駅名は全国に必ず1つで、駅名が重複しないとは限りません。
何が悩ませることになるのかというと、検索候補にたくさんの駅名が出てくるという点です。

(例1)
交通費検索サイトで「栄」と入力すると、以下のように表示されます。

>>画像引用:駅すぱあと https://roote.ekispert.net/ ルート検索 より

こういう風に全国各地に駅名がある場合、「どうやって絞るの?」という懸念点が出てきます。

RPAで検索を行う都道府県が固定されていて、複数候補ある場合は、
特定の県名を選択すると問題ないですが、「全国各地の」となった場合どうする?
という懸念点があります。


(例2)
実はこんなパターンもあります

>>画像引用:駅すぱあと https://roote.ekispert.net/ ルート検索 より

上記の通り同じ駅名が違う路線である場合です。
こういった場合は、どちらの路線を選択するの?という懸念点が出てきます。

他にも駅名を検索したいが、検索候補に検索しようとしていた駅名と同じバス停などが
表示される場合もあります。

なので、RPA化する前にしっかりと開発者とユーザーが会話を行い、
上記のような懸念点をしっかり潰せるように、お互いが認識を合わせたうえで
開発するべき内容であると思います。

【悩ませる内容 その②】交通手段の制限

こちらの件に関しては、例えば電車で通勤できる範囲内であるのにも関わらず、
新幹線や飛行機が自動的に選択される場合です。

データによっては、全国範囲で検索を行うこともあるかと思います。
新幹線や飛行機等を使う人もいれば、使わない人もいらっしゃると思います。
新幹線等を使用しない人が、新幹線等を使った経路で検索されるというパターンも実際に存在します。

このような場合に、どのように交通手段に関して制限をかけるかが重要になると思います。

(例)
名古屋駅 ↔ 豊橋駅

上記の内容で検索をかけてみると以下のように表示されます。

>>画像引用:駅すぱあと https://roote.ekispert.net/ ルート検索結果 より

上記例の場合、新幹線・近鉄・JRという3つの手段が検索されました。

このような場合は、どのように選択するのか。はたまた新幹線や飛行機は検索手段として
含むべきか・含まないべきかの懸念点が出てきます。

では、以下から上記2点の解決例を紹介します。
※あくまで例ですので、参考程度に見ていただければ幸いです。

【悩ませる内容 その①の解決例】

交通費検索を行ううえで、駅名の重複は避けて通れない内容です。
なので、事前に内容を精査する必要があります。

あくまで例ですが、最初から駅名が1つに絞れるように設定しておくことが1番良いかと思います。

ユーザー側にとっては、「データ整備」の負担がありますが、RPAのメリットを考えれば
工数削減にはうってつけとなる内容かと思います。

以下のようにすると良いかと思います。

上記画像のようにすることで、検索サイト側で確実に1つに絞って検索することが出来るので、
RPAの稼働がスムーズになると思います。

※利用するサイトによって、表記に相違がありますので事前に各サイトにて確認を行ったうえで
 利用することをオススメします!

【悩ませる内容 その②の解決例】

新幹線や飛行機を含む・含まないで検索するという内容には、
検索設定を変更してRPAを稼働させるイメージで進めると良いと思います。

以下、駅すぱあと(https://roote.ekispert.net/)の詳細設定画面より引用

各交通費検索サイトには、上記のように詳細設定で検索する交通手段を
選択できるようになっています。

不必要な交通手段は検索できないように、予め選択から省くことをオススメします!
そうすることで、不必要な交通手段が検索できないようになっています。

またデータに関して全国を範囲とする場合、新幹線や飛行機を含む場合があると思います。
その場合は、予め新幹線や飛行機を含むものは「別のデータ」として扱って処理をすることで、
RPAが非常に大活躍すると思います

上記のように別データとして処理をさせることで、新幹線や飛行機を含むデータが
混在していても検索には特に影響は出ないと思います。

注意事項
もしデータを別のシステム等から落として処理させる場合、そのデータ(駅名や路線名)が
最新であることを確認してください。

古いデータの場合は、駅名や路線名が変更になっていて、
検索を行っても表示されない場合があります。その点は皆さまご注意ください。

【最後に】

最後までご覧いただきありがとうございます。
少しでもみなさんの参考になれば幸いです。ありがとうございました。